目次
はじめに
LPには、比較的グラフィックや写真などの装飾が多く使われており、
ユーザーに目を引きやすいビジュアルが特徴的です。
LPの目的はユーザーにアクションさせることであり、
「商品の購入」や「資料の請求」、「お問い合わせをすること」などを促す必要があります。
前回の記事でも述べましたが、ユーザーは最初に目にするファーストビューを3秒ほど見たあと、
下にスクロールして読み進むのか、ページから離脱するかどうかが決まります。
特にLPは、ユーザーに「今すぐ購入したい!」や「とりあえず資料請求してみよう」という意欲を上げる必要があるのです。
前回は、ビジュアル観点からの分析を行ったため、
今回は心理効果といったマーケティング観点からファーストビューに着目することにしました!
下記6つの心理効果と事例をご紹介したいと思います。
1:ハロー効果
2:ベビーフェイス効果
3:ミルグラム効果
4:アンカリング効果
5:バンドワゴン効果
6:スノッブ効果
※既に終了しているキャンペーンページの紹介もあるため、そのページのリンクは掲載しておりません。 (2023年4月10日 現在)
1:ハロー効果
ハロー効果とは、最初に見た印象に捉われてしまい、判断を歪めてしまう認知バイアスです。日本語では「後光(Halo)」を意味します。
身だしなみが典型的な例であり、髪型や服装がきちんとしている人は清潔感のある人だなと感じるのもハロー効果が起きています。
【事例紹介】
世にもおいしいチョコブラウニー

大人っぽさと高級感のある印象を真っ先に与えるチョコブラウニーのLPです。
トンマナ(色彩の心理)やフォントの選定からそのような印象が与えられています。
tokyobookmark 地下鉄乗り放題プラン

芸能人や俳優・女優(メイプル超合金・水戸なつめさん)を載せることで、
楽しさや親しみやすい印象を与えることができます。
2:ベビーフェイス効果
人間の赤ちゃんを初め、動物やデフォルメのキャラクターなどといった幼児性のあるものを見たときに、それらに対する警戒心が緩んでしまう心理現象です。
先ほど紹介したハロー効果の一つです。
【事例紹介】
赤ちゃんの筆

赤ちゃんの画像は、主にベビー用品のファーストビューで使用されることが多いです。
二人の寝顔に癒されます。
コノコトトモニ:このこのごはん

フードを待っている犬の様子から「純真無垢」さを感じることができ、
さらにビジュアルへの好感度も上がります。
CONVERSION LABO.

こちらのLP制作会社のLPにも人間の赤ちゃんを起用しています。
「赤ちゃんの写真=ベビー用品」や「犬や猫の写真=ペット用品」といったもの以外にも、
写真とコンテンツに関係性の無いページとして活用することも可能です。
3:ミルグラム効果
「権威への服従効果」とも言われ、無意識的に専門家(権威者)の発言や命令に従ってしまう心理効果です。
”専門家が勧めるなら安心できる!”とユーザーに安心感や信頼感を与えることができます。
今まで利用したことがないようなサービスや商品に対しては、特に効果的かと考えられます。
【事例紹介】
株式会社NEX Consulting

キャッチコピーから「専門家」という文字をそのまま活用したわかりやすい例です。
その強みを訴求することで、そのまま続きを読んでもらえるような工夫がされています。
新・世界一のバリスタ監修シリーズ ダイドーブレンド

「世界一のバリスタ」と謳っていることで有名なコーヒーメーカーのダイドーブレンド。
大手というブランドからユーザーへの信頼性も高く、新商品に対しての飲み方について紹介されています。
【おまけ】
睡眠の専門家が教える入眠方法

専門家による入眠方法が掲載されたページです。
コンバージョンボタンがないページですが、即座にページ内で実践できる珍しいページでしたのでご紹介いたします。
4:アンカリング効果
最初に見た数字やデータなどの情報を無意識に基準とすることで、判断を歪めてしまう認知バイアスです。
LPのファーストビューの中でも最も重要な心理効果とも言われており、一般的には価格や割引率の訴求として使われます。
少々値段が高めの商品が半額(50%OFF)の値段であれば、お得に感じてしまいますよね。
【事例紹介】
エピレ

通常価格と割引率を提示することで、どれくらいお得にサービスを利用できるかがわかります。
引越しガイド

引越し業社の相場をあまり理解していなくても、
1万円台という数字から「こんな安く引越しができるの?」と思ってしまいます。
5:バンドワゴン効果
人気商品や流行のものに捉われてしまい、「みんな持っているから私も欲しい」感じてしまう心理効果をいいます。
他の人の所有や利用が増加すればするほど需要が高まり、
キーワードとして、「行列のできる」「人気メニュー」「大注目の◯◯」などが考えられます。
【事例紹介】
WetBrush

「世界中のスタイリストが認めたNo.1ブラシ」や「1.8秒に1個売れている」といったワードから、
人気のブラシ商品であることがわかります。
プレミアムフルーツソース | 天然水かき氷キャンペーン

「行列のできる名店の味」というワードから、
普段かき氷を食べないユーザーでも「そんなに美味しいかき氷なら食べてみたいな」と思ってしまいます。
6:スノッブ効果
先ほどのバンドワゴン効果とは逆の心理効果です。
「人と違うものが欲しい」という心理に対して、商品やサービスの希少性を訴求することで、ユーザーへの関心をひきつけることができます。
キーワードとして、「唯一の」「厳選した◯◯」「期間限定」「先着◯◯名」などが考えられます。
【事例紹介】
ビタブリッドC

「唯一の発毛促進剤」ということで、競合との差別化を図っています。
秘蔵の赤ぶどう入り厳選食材セット

「厳選食材」というワードから、従来のぶどう(食材)と何が違うのかが気になるサイトです。
まとめ
いかがでしたか?今回はLPの心理効果を軸としたファーストビューの紹介をしました!
日常でも使えるような心理効果でもあるため、とても楽しく調査することができました。
もちろん全てのファーストビューに何かしらの心理効果があるということではありませんが、
「なぜ買いたくなるんだろう?」とか「なんで見たくなるんだろう?」という自身の疑問を客観的に振り返ることで、何かしらの心理効果が発揮されていることに気づいたりします。
それらを参考にすることで、よりマーケティング的なデザイン戦略ができるのではないかと思っております。
参考
・心理効果参考
参考サイト
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・LPデザイン参考
参考サイト
LP ARCHIVE
SANKOU! LP