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    そもそも、LAMP環境じゃないとダメなの?

    基本的なWordPressの出番は、記事機能・サイト内検索など動的なコンテンツが必要なケース。 そのためには、情報を処理するためのWebサーバーや、データを保管するデータベースが必要になってきます。
    さらに、Word PressはPHP言語で構成されているため、当然PHPも要ります。 つまり、結果的にLAMP環境下が必要不可欠となってくるのです。 ちなみに、後述するクラウドサーバー上での構築も可能です。

    構築手順1.LAMP環境の構築

    とにかく環境がないと動きませんので、各種インストールを進めます。 Linuxが一番最初で、その後残りのA・M・Pをインストールします。
    「sudo apt update」で最新の状態にしておくことも忘れずに。 (ん?sudoって何?と思った方はこちら

    構築手順2.MySQL:セキュリティをON

    次に何かあったら一番困る場所、データベースのセキュリティを強化します。 セキュリティ強化には下記のコマンドを使用します。
    sudo mysql_secure_installation
    そうすると「ご一緒にVALIDATE PASSWORD COMPONENTはいかがですか?」という主旨の英文が現れます。 セキュリティをより強固にしたい場合は、y(Yes)を入力してパスワードを変更しておきましょう。
    そのほか

    匿名ユーザーを除外する?今使っているマシン以外からのログインを無効にする?テストデータベース消しちゃう?

    などあれこれ聞かれますので、自分の必要に応じて設定を変更していきます。

    構築手順3.MySQL:データベースとユーザーを新規作成

    設定が終わったらMySQLのプロンプトより下記を入力します。

    コマンドの一節を抜き出した画像

    なんのこっちゃですね。意味を訳すとこうなります。

    • wordpressのデータベースを作るよ!
    • ’このユーザーの持ってるPC’の ‘ユーザー名’を登録するよ、ユーザーを識別する合言葉は‘パスワード’ね!
    • それでは’このユーザーの持ってるPC’の ‘ユーザー名’にwordpressのすべての権限を許可するよ!
    • 最後にユーザー権限のキャッシュを再読み込みして反映させるね!
    • コマンド終了!

    構築手順4:WordPress:ダウンロード

    次に本命であるWordPressのダウンロード。下記の手順で進めます。
    cd /tmp(一時フォルダに移動)
    wget https://wordpress.org/latest.tar.gz(サーバー上からWordPressのデータをGET)
    tar -xvzf latest.tar.gz(さっきDLしたデータを解凍して、ファイルをひとまとめに)
    sudo mv wordpress /var/www/html/wordpress(展開先に移動)
    次に「chown」や「chmod」でディレクトリの権限を変更します。
    最後はwp-config-sample.phpとwp-config.phpをコピー(cp)し、設定ファイルを作成します。 設定ファイルではデータベースの名前やユーザー名、パスワードやホスト名を定義しておきましょう。

    構築手順5:Apache:設定の変更

    コマンドの一節を抜き出した画像 上記でApacheの設定ファイルを作ります。 設定ファイルを作成したら、ドメイン名やディレクトリパス(ファイルが置いてある場所)、エラーログやアクセスログの保存場所を指定していきます。 また、シンボリックリンク(ショートカット)のアクセス許可や「.htaccess」(ディレクトリごとに挙動を設定できる)機能の設定もこちらで行えます。
    最後に、

    Apacheの設定ファイルへのショートカットを作成、反映した設定を有効化、Apacheを再起動

    で設定の有効化とApacheの再起動を行いましょう。

    待ってnanoって何?

    nanoはLinuxに初めから入っているエディタツール。 シンプルな仕様とコマンド一覧が表示される機能から、初心者向けとしても用いられます。 (エンジニア界隈ではエディタがEmacs派かvim派かの争いが起こっているんだとか)

    構築手順6:WordPress:インストール

    http://(自分のIPアドレス)/wordpress/
    にアクセスして、画面の指示にしたがってインストールを完了させましょう。 もしドメイン名を設定している場合は「http://(設定したドメイン名)/wordpress/でもアクセス可能です。

    こういう時はどうする?

    Q.ローカル環境でちょっと試したいだけなんですが?

    A.Localを使ってみる
    Localとはその名の通り、ローカル環境下でWordPressを動かすためのソフト。 LAMPも込みでまるっとインストールできます。
    Localのサイトはこちら

    Q.サーバー管理する自信ないんですがどうしたらいいですか?

    A.レンタルサーバーかクラウドサーバーを借りましょう
    サーバーは定期的にお手入れしないとセキュリティに問題が発生してしまいます。 さくらのレンタルサーバーやAWSなど、外部の力を借りることでメンテナンスの手間を省いたり、 WordPressを手数少なくインストールすることができます。


    LAMP環境でのWordPressの作成方法、 大まかな流れを解説しました。
    記事作成にあたりたくさんの参考文献を読みましたが、 驚くべきことにどれひとつとして全く同じ方法のものはありませんでした。 まるでカレーのレシピを探すような感覚です。 時代が進むにつれ、こうした「やり方」の変動も激しくなっていくこととは思いますが、 置いてかれないよう、日々インプットを心がけたいですね。

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