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    ダークファネルとは何か?

    ダークファネルについて、端的に申し上げると「顧客が商品やサービスを知り、購入を決めるまでのプロセスの中で、企業が把握できない情報接点」のことを指します。

    例えば、あなたがあるアーティストのCDを購入したとします。

    でも、その前に、

  1. ・Youtubeでアーティストの解説動画を見た
  2. ・CDジャケットに一目惚れした
  3. ・友人がSNSでおすすめしていたのを見た
  4. ・他のアーティストとの比較記事を個人ブログで読み好印象だった

  5. …などなど、様々な「見えない動き」があった可能性があります。

    このような情報源は、レコード会社がアクセス解析や広告データでは追い切れない領域です。
    しかし、実際には購入や導入の意思決定に大きな影響を与えており、これをダークファネルといいます。

    そのほか、ダークファネルの例には以下のようなものがあります。

  6. ・社内チャット(Slack、Teams)での情報共有
  7. ・LinkedInやTwitter/Xのリポスト、引用、DM
  8. ・業界系ポッドキャストやYouTubeの雑談
  9. ・個人ブログのレビューや比較記事
  10. ・コミュニティイベントやセミナーでの口頭紹介
  11. ・知人・同僚からの私的な推薦(クチコミ)

  12. なぜ、重要なのか?

    では、なぜダークファネルが重要なのでしょうか。
    それは「現在の購入や導入の意思決定の大半は、企業が知らないところで評価された基準をもとにおこなわれている」からです。

    6senseの『2024 Buyer Experience Report』によると、BtoBマーケティング領域では、意思決定の70%が営業と接触する前に決まっており、80%以上が自ら最初のコンタクトを取っているというデータがあります。

    つまり、企業がまだ接点を持っていない段階で、顧客はすでに比較・検討を完了しており、実質的に勝負がついていることが多いのです。

    可視化する方法

    ダークファネルは可視化できないのでしょうか。
    結論、完全に可視化はできないが、間接的に可視化・活用することは可能です。

    間接的に可視化する方法例は以下の通りです。
  13. ・顧客インタビュー:なぜ問い合わせたのか、何を見たのかを直接聞く
  14. ・SNS上の口コミや言及をモニタリング:XやInstagram上の口コミやタグ付けなどをツールなどを使用して監視する
  15. ・コミュニティ運営:Slack・Discordなどでの会話から興味関心や検討プロセスを探る など

  16. まとめ

    ダークファネルは「見えないが、影響力の大きい領域」です。
    購買までのあらゆる情報接点を可視化し、「本当の決め手は何だったのか?」を分析することで、より効果的な施策につながっていきます。

    まずは身近なプロダクトについて、「この商品のダークファネルはどこにあるのだろうか?」と考えてみるところから、初めてみてはいかがでしょうか。
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