目次
気をつけるべき「赤」の使い方
1. 使用面積は控えめに
大前提として、人間にとっての「赤」は血液の色。
すなわち、本能的に恐怖や注意すべき対象として認識されやすいものになっています。
そのため画面の全面を真っ赤にするような表現は、
ユーザーに「見ていてキツイ・しんどい」印象を与えてしまうことも。
特段の意図がない限りは避けた方が望ましいです。
特に、彩度の高い赤は(黄色もですが)ユーザーの目を疲労させる要因にもなります。
アンダーラインやアイコンにのみ使うなど、アクセント程度にとどめるのが良いです。
もちろん、目立つからといってなんでも赤くすればいい!わけでもありません。
サイトの目的やターゲットに合わせて「そもそも色以外に目立たせる方法はないか?」を考慮してみましょう。
2. 機能的な「赤」と区別させよう
例えばお問い合わせフォームや削除ボタンなど、
機能として「赤」を使うUIが存在します。
こうした機能的な赤とメインカラーの赤の色味が近いと、ユーザーに適切に情報が伝わりづらくなります。
さらに「どこに入力漏れがあるのか分かりづらい」「誤って消してしまった」などのミスを誘発する可能性も。
対処法として、メインカラーの赤はUIの赤よりも彩度や明度を抑えてデザインしてみましょう。
「装飾的な赤」と「機能的な赤」の区別をはっきりさせることができます。
3. 緑や黒との組み合わせに注意!
日本国内において、女性は500人に1人、男性は20人に1人が「色覚異常」とされています。
色覚異常とは特定の色の区別がつきづらかったり、色の区別自体が難しい特性のこと。
なかでも「緑と赤」「黒と赤」の区別がつきづらい方が大半を占めています。
そのため「緑や黒の背景に赤い文字を置く」「UIを区別するための情報が色しかない」ようなことをすると、
ユーザーにとって使いにくい・使えないサイトの原因にもなります。特段の意図がない限り使わないのが無難です。
他にもこんな工夫ができます
- 緑や(黒)と彩度や明度の差をつける
- 色と色の間に線を引いて分ける
- 赤を朱色などオレンジに近い色味にする
- (グラフなどの場合)色に模様を追加する
- (グラフなどの場合)色のついている図形の形を変更する
4. ターゲットの国籍や文化に配慮しよう
世界各国様々な文化がある中で、赤をめでたい色だと感じる国もあれば、縁起の悪い色だと感じる国もあります。
もちろん、赤のみならず全ての色に共通して言えることですが、
ターゲットとする人々にきちんとデザインの意図が伝わるか調べる工程も重要です。
まとめ
ここまでで赤基調のサイトデザインのポイントをご紹介しました。
怖い、キツイ、区別が難しいなどネガティブな面はありますが
「情熱的」や「ポジティブ」といった前向きなイメージを持たせられることもできる色です。
赤に限らずどんな色やモチーフを使う場合でも「使う人」の立場を常に意識しておきたいですね。