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なぜ要件定義としてのUI設計が必要なのか
かつてメインフレームの頃は、UIといえばほぼ帳票のことを示しており、グリーンディスプレイの低解像度の画面でできることも限られてました。また入力するデータの発生源はシステムを利用しているところは別の場所にあり、手書きの伝表を見ながら入力するのが当たり前でした。
そのような時代であれば、業務設計として考えるのは「入力するという業務」でしかありません。
しかし、今は違います。ネットショップなどのように、自社社員を飛ばして顧客が自社システムに直接データを入力する時代です。その使い勝手そのものが自社の商品の品質として問われる時代です。
業務設計とはいえ、実際には顧客が直接操作する場合はもはや業務ではありません。
だから、インターナショナルな社内プロセスをもサービスとして捉え直さなければならないとして、サービスデザインという言葉があえて生み出されて業務プロセスの在り方の再定義を求められているのです。
まとめ
1990年代のダウンサイジングブーム以降、デスクワーカーの机上に1人1台のPCが配備されるようになったことで、パンチャーという職能が一掃され、発生源入力による業務効率向上が目指されました。
しかし、その結果は「システムを導入したのに、以前よりも手間が増えただけ」というケースが山積みという有様です。これを解決するには、UI設計を単に「どのような画面を作れば良いか」を定めることとして考えるのではなく、「そのUIを操作するという行動を通じて利用者はどのような業務を行うか」を定めることとして考える必要があります。
つまり、要件定義としてのUI設計が実は必要不可欠な時代になったのだといることでしょう。