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    ブランディングとは

    最近よく耳にするブランディングという言葉。そもそもの定義はなんでしょうか?
    ブランド(brand)は高級品を指す時に使いがちですが、本来の意味は少し違います。brandの語源は諸説ありますが、brander(刻印を押す)という言葉が語源という説があります。つまり、「ウチのは他のものと違うモノですよ」、と差別化することと言えます。

    よくごっちゃになってしまうマーケティングとは何が違うのでしょうか?
    明確な違いはその目的、ゴールです。西澤明洋著「ブランディングデザインの教科書」では、マーケティングは「モノを売るゲーム」なのに対し、ブランディングは「伝言ゲーム」という例えをしています。
    マーケティングは戦略をたて、PDCAを回して、最終的にモノが売れることをゴールとしています。一方、ブランディングは先述の刻印を意味する語源のように、その会社や商品に対して人々が共通認識をもつこと、さらに競合とは違うということを認識させることを意味しています。さらにその会社や商品が良いモノであれば、人々が日常会話や口コミで勝手に広めてくれる、伝言してくれることで世間に広まっていくことをゴールとしています。


    ブランディングに取り組む時の心構え

    ブランディングデザインはマーケティングや一般的な制作案件と少し違う取り組み方をします。ブランディングに初めて取り組む方に向けて、具体的なワークフローをお伝えする前に、心構えをまとめていきます。

    1. 共創という意識をもつ
    あなたがプランナー、ディレクター、デザイナーのような立場でブランディングの案件に携わる時、意識しなければいけないことーそれは「共創」という考え方です。
    制作案件では、クライアントの要望をヒアリングしたのち、提案をし、承諾をもらって制作を進める、というのがごく一般的なフローかと思います。ですが、ブランディングを進める「共創」は、クライアントと制作担当者という関係性を脱却し、クライアントと制作担当者が1つのチームとなり、二人三脚で作り上げていく心構えが必要です。
    また、この「共創」の意識は、クライアント側にもきちんと理解していただいた上で進めていく必要があります。

    2. 経営戦略から関わる意識をもつ
    1の「共創」にも通づることですが、一般的なデザインとブランディングデザインの大きな違いは、「経営戦略をデザインする」ということです。経営戦略が確立されているのであれば、それを言語化・視覚化してコンテンツ(プロダクトやサービス)やコミュニケーション(ロゴやweb、広告)に落とし込んでいくこと。経営戦略が弱い場合は、経営戦略から他社の差別化やマーケットの位置付けをして整理していくこと。より上流から関わるため、デザイン知識だけでなく、経営の知識やマーケーティングの知識も勉強していく必要があります。

    3.伴走者になる
    もう一つ重要な心構えは「伴走者」に徹するということです。ブランディングで表現したいこと、アイディアはもう既に会社や商品の中に答えがあります。制作担当者としては、突飛な案をごりごり提案する、というよりは、会社や商品自体の良さを認識・言語化・可視化できるサポートに徹する姿勢が大切です。そのため、ヒアリング能力というのは制作者に求められる重要な能力だと考えられます。


    いかがでしたでしょうか?今回はブランディングの基礎のキをまとめました。具体的にブランディングを行う手順や方法は、また別の機会にまとめます!
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