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    ビジュアルコミュニケーションとは?

    ビジュアルコミュニケーションとは、非言語コミュニケーションなどとも言われる、図や写真、映像などを使用した情報伝達方法です。視覚情報が伝える情報量は、全体の8割とも言われており(諸説あります)、目的に沿って効果的にグラフィックを使うことで、テキストより多くの情報を伝えたり、訴求内容を的確に伝えることができると考えます。



    ビジュアルコミュニケーションの役割


    1.言葉に頼らず情報を伝達する
    2.顧客の感性を刺激して、心を掴む


    ビジュアルコミュニケーションの役割は大きくわけて上記2つあると考えます。
    今回は【1.言葉に頼らず情報を伝達する】に関して、代表的な手法であるインフォグラフィックとピクトグラムを紹介いたします。


    インフォグラフィック


    インフォグラフィックとは情報やデータ、数字を視覚的に表現したものです。
    路線図や円グラフ、相関図、ダイヤグラムなどのことで、一目で伝えたい情報を伝えることができます。
    世の中にはさまざまなバリエーションのインフォグラフィックがあるので、普段からどういうデータはどのようなインフォグラフィック表現がわかりやすいかを意識してインプットすると、いざというときに提案できるかもしれません。


    上記のようなインフォグラフィックは、「情報をわかりやすく伝える」ことが目的です。
    もう一つ、インフォグラフィックには、「見えない情報を可視化し気づかせる」という側面もあるのでご紹介します。

    さて、早速ですが、以下のインフォグラムは何を表しているかおわかりでしょうか?





    実は、日本地図を表しています。

    正確には、東京と大阪から各都市へ行くのにかかる時間を表した日本地図です。
    交通が発達した現代では、実際の距離がどのくらいか、ということよりも、どのくらい時間がかかるか、のほうが重要な場合もあります。

    このように時間を軸に置いたインフォグラフィックを作成すると、「仙台と水戸は同じくらいの近さなんだな」とか「四国よりも九州のほうが近いかも」のようなことに気づくことができます。

    情報を整理して図化するのはかなり難易度の高いことですが、できると新たな価値を提供するインフォグラフィックをつくることができ、インパクトのある訴求ができるかもしれません。

    参考:Design site 時間地図の試み 


    ピクトグラム


    ピクトグラムとは、標識やアイコンなどに使われるインフォグラフィックのうちの1つで、意味するものの形状を単純化したものを指します。
    先日開催された東京オリンピック・パラリンピックでも話題になったので、ご存知の方も多いかと思いますが、実はこのピクトグラムがオリンピックで使われたのは1964年の東京オリンピックが初めてだそう。


    なぜ日本でピクトグラムが使われたか・・



    その理由はズバリ、「日本人は英語を喋れないから」。

    外国のお客さんが日本に来ても会場を案内できるように、言葉ではなくビジュアルコミュニケーションに頼ったわけですね。

    ピクトグラムは簡単なイラストのようで、要素を削ぎ落としすぎると情報が伝わらなくなってしまったり、トンマナを揃えるのが難しかったりと、実は高度なデザイン技術が必要です。(東京オリンピック後、世界各国でオリンピックピクトグラムをつくっているので、どの国がわかりやすいか、ぜひ比較してみてください)

    最近はスマートフォンのデザインでアイコンを多用することも多いかと思いますが、ピクトグラムのデザインにはじっくり工数をかけるよう注意したいですね。


    参考:1964年の東京から2016年のリオまでのオリンピックのピクトグラム


    おわりに

    いかがでしたでしょうか?
    以上、【1.言葉に頼らず情報を伝達する】役割を持つグラフィックの代表例を紹介させていただきました。
    webデザインでもよく使うものなので、ぜひ引き出しとして持っておきたい手法です。

    次回は、紙媒体の名作広告から【2.顧客の感性を刺激して、心を掴む】手法を探ってみようと思います。

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