目次

    テスト仕様書内で必要な項目とその理由


    テスト仕様書を作成する前提として、テストの実施者をはじめ、作成者以外の誰かが閲覧・使用することを常に意識しなくてはいけません。
    記述者自身が理解できていれば記載しなくてよいとしてしまうと、仕様書を作成する意味がありません。
    誰が見ても目的や内容が明確にわかるものでないといけません。

    そのためにテスト仕様書内では、
    「1.テストする対象の情報」
    「2.テストケース」
    「3.作業の進捗状況」
    の3つを記載する場合が多いです。

    では、具体的に記載する内容を確認していきましょう。


     1. テストする対象の情報


    例として、オンラインストアWebアプリケーションの開発をテストする際の情報を作成します。
    テスト計画に沿ってテストをする対象の情報を整理しましょう。

    URL

    どのサイトをテストしているのかが分からないと困りますので、テストするサイトのURLを記載します。
    エクセルやスプレッドシートで作成している場合には、サイトへのリンクも繋げてあげるのが親切でより適切です。


    | URL | test.com |



    Basic認証( ID, PW )

    基本的にリリース前の段階でテストを行いますので、外部からサイトを見られないようにBasic認証を入れているところが多いでしょう。
    その際はBasic認証のIDとPWを仕様書内に記載しておきましょう。


    | Basic認証 ID | test |
    | Basic認証 PW | test |


    実施者

    誰がこのテストに関わっているのかを明記しておきましょう。


    | 実施者 | 手酢斗、袋桃 |


    CMSログイン情報

    CMSを使用している場合も多々ありますので、その際にはCMSのログイン情報も記載しておきましょう。


    | CMS account | test@test.com |
    | CMS pw | passwords |


    テスト実施環境情報

    テストを実施する環境の情報を追加します。
    環境情報はできる限り詳細に記載しておきましょう。リリース後に不具合が起きた場合、原因の特定に役立つことが多いです。
    さらに、複数の環境でテストをするため、環境を追加しやすいようなレイアウトを心がけましょう。
    また、テスト環境で使用したブラウザとそのバージョンも合わせて記載しておくとさらに丁寧でバグの発生時に原因の切り分けがしやすいです。


    | 環境 | MacBookPro M2 | iphone9~12 |


    シナリオ

    テスト対象となるページの説明も必要です。


    | シナリオ | ログイン後に表示されるホーム画面 |


    前提条件

    このページを確認する上での前提となる条件の詳細を記載します。


    | 前提条件 | ログイン済み |


    集計・進捗

    このテストの集計・進捗を記載しておくと、全体の進捗を計算する際にも役立ちますので、追加しておくと良いでしょう。


    | 前提条件 | ログイン済み |


    実施日

    テストを行った日付も記載しておく必要があります。


    | 実施日 | 2023/5/26 |




    2. テストケース


    テストケースは必須です。
    テストケースの中身についての説明は長くなりますので、「3.1 テストケースの作成」を参照してください。

    テストケースの例

    | 項番 | 検証 | 項目 | テスト手順 | 期待値 | 結果 |
    | 1 | 正常テスト | バリデーション | 全ての項目に正常な値を入力 | /thankyouへ遷移 エラーメッセージの表示なし | OK |

    ※テストケース
    テストケースとは、ソフトウェアテストを実施する際に用意する、実行条件や入力データ、期待される出力や結果などの組み合わせのことです。
    ソフトウェアやシステムが期待通り動作するかを確認するために用意するもので、一つのプログラムをテストするために複数のテストケースを作成することが多く、複雑・大規模なソフトウェアでは膨大な数のテストケースを作成することもあります。
    テストケースは基本的に「このような条件・状況でこのような入力を与えると、このような結果になる」という形で表現されています。
    人が読んで分かるような文書として作成し、人がそれを読んで一件ずつテストする場合と、一定のデータ形式で記述あるいは自動生成し、テストツールを用いて自動的に検証する場合がある。
    また、テストケースには正常テストと異常テストがあります。




    テスト仕様書レイアウトの例


    | URL | test.com |
    | Basic認証 ID | test |
    | Basic認証 PW | test |
    | 実施者 | 手酢斗、袋桃 |
    | CMS account | test@test.com |
    | CMS pw | passwords |
    | 環境 | MacBookPro M2 | iphone9~12 |
    | シナリオ | ログイン後に表示されるホーム画面 |
    | 前提条件 | ログイン済み |
    | 実施日 | 2023/5/26 |

    | 項番 | 検証 | 項目 | テスト手順 | 期待値 | 結果 |
    | 1 | 正常テスト | バリデーション | 全ての項目に正常な値を入力 | /thankyouへ遷移 エラーメッセージの表示なし | OK |




    3. 作業の進捗状況


    テスト仕様書において、作業の進捗状況の記載は必須ではありませんが、一般的には作成することが推奨されています。
    具体的には、「テスト項目やテストケースの進捗」や「不具合の数」を記載するのが一般的です。

    idealumpでは、下記のように進捗状況を表示し、確認しております。
    選択肢については「3.1 テストケースの作成」内の「結果」にてご確認ください。


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