国産素材にこだわり、長年OEM中心で製造を続けてきたある食品メーカー。味や品質には自信があるものの、自社ブランドとしての展開はほぼ未経験。市場には安価な海外製品や、大手メーカーがひしめいており、 自社商品が選ばれる理由を明確に伝えられていませんでした。そんな中、社内で3名体制のマーケティング部が発足。「安さではなく、価値で選ばれるブランドをつくる」という想いを軸に、ブランディングを主軸に据えた販路拡大プロジェクトが始動しました。
食品製造業
3名体制のマーケティング部が描いたブランディング改革
課題
「品質に自信、でも売れない」──
“伝わらない価値”が最大の壁に
高品質で差別化できる製品力を持つ一方、ブランド認知がほぼゼロ
同カテゴリでは大手・海外製の安価商品が上位を占めており、価格競争で不利
BtoB中心だったため、一般消費者に向けた訴求導線が存在しない
マーケティングノウハウが社内に乏しく、どこから手を付けるべきかが不明確
施策概要
ブランド設計から売上導線へ
まずは「何を、誰に、どう届けるか」のブランド設計からスタート。
- ブランドステートメントの策定
- ターゲット(ペルソナ)明確化
- 商品シリーズ名とパッケージの再設計
- 導線設計とクリエイティブ統一
加えて、楽天市場をはじめとするECチャネルでの売上拡大を狙い、
- LP(ランディングページ)の再構築
- SNS(Instagram)運用支援
- 広告配信設計(クリエイティブ・出稿)
- 社内オペレーションの整備支援
までを一気通貫で実行しました。
施策のポイント
“主婦の共感”を軸に、価値訴求とUI/UXを一貫構築
- ブランドコンセプト「時短でsmile」を策定し、シリーズ全体で統一
- 「時短×安心×美味しい」という3軸で、共働き世帯・子育て層に明確訴求
- キーワード設計から逆算した商品タイトル/商品説明文を制作しSEOを強化
- UI/UXの再構築により、商品理解・購入までの流れをスムーズに整備
- Instagramでのレシピ投稿と連動し、商品使用シーンを可視化
- 広告クリエイティブも「主婦が手に取る理由」を軸にパターン展開
- マーケ施策を属人化させず、テンプレート化/内製化までを支援
成果
LP改善と広告運用でCVR2.1倍、売上は1.9倍に伸長
- 楽天EC年間売上1.9倍
約1,300万円(広告なし)→ 約2,500万円(広告+LP改善) - CVR(EC)2.1倍
約0.8%→ 約1.7%(約2.1倍) - LP離脱率30%減
約65%→ 約45%(30%改善) - SNSフォロワー数4倍
「(Instagram)約300人→ 約1,200人(4倍)」 - 新規顧客率40%
非公開 → 約40%(シリーズ初購入者)
成功要因と今後の課題
“選ばれる理由”を見つけ、「愛され続ける」ブランドへ
成功の最大要因は、企業の「こだわり」や「良さ」を“自己満足”で終わらせず、ユーザー視点に翻訳し直したこと。「時短でも、家族に安心して出せる美味しさ」というコンセプトは、働く母親や健康志向の若年層から強い共感を得ました。また、デザインや導線改善といった表層的な部分にとどまらず、「買いたくなる理由」→「選ばれる理由」→「リピートしたくなる理由」の3ステップを想定したマーケティング設計を実行できたことが、短期間で成果に結びついた要因です。
今後は、楽天以外のECチャネル拡大や、LTV(顧客生涯価値)向上に向けたCRM設計が課題。リピート促進施策やレビュー活用、既存ファンのロイヤル化など、より中長期視点でのブランド成長戦略が求められます。
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