ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が10月13日に世界同時発売を行ったplaystation VR(プレイステーションバーチャルリアリティ)は、
瞬く間に様々な人種の注目を集め、あらゆる分野の映像やゲーム分野の可能性をたった一夜にして広げることができるようになりました。
人々が一度は夢を見た、「映画に出てくるファンタジーやSFの世界」に入ったり、「憧れの有名人」になったり、
仮想現実をリアルタイムで楽しむことが出来るのです。

しかし、現代のVR技術ではまだまだ仮想現実に完璧に入り込むことはまだ不可能だと、VR開発者側からは思われています。
仮に今の技術で仮想空間上に入ってみたとしても、”物を見て動かすだけ”に留まっており、
完璧に仮想現実を体感できるものと呼ぶには、到底呼べるものではないのです。

VR開発者達はこの難題を解決するために、世界中の至る所で、仮想現実を完璧に感じるための”周辺機器”の開発を行って日々改良を重ねています。

この記事では、仮想現実とは「視覚」だけで見るだけではなく、
「嗅覚」や「触覚」も感じてこその仮想現実だということを知っていただくため、最新の”周辺機器”を紹介して行きたいと思います。

「匂い」で仮想体験する

VAQAO

転載元:VAQSO inc.

VAQSO inc.の「VAQSO VR」に使われるVR専用のカートリッジには、特別な仕掛けが使われています。

例えば、仮想現実上に匂いが発生するオブジェクトを設置すれば、
カートリッジがオブジェクトごとに対応した匂いを作り出しして嗅ぐことができるのです。
これさえあれば、仮想空間上で匂いが無いものが近づいてきた時、過去に現実で同じような物を見て嗅いだことがあれば、
同じ匂いが匂ってくる錯覚がでしまう「クロスモーダル現象」を引き起こし、あたかも現場の臨場感をより伝えさせることが可能になるのです。

「動き」で仮想体験する

ommni

現在のVRデバイスは、コントローラーのボタンを押して、仮想現実上で歩き、移動する方法が一般的です。

Virtux社が開発したランニングマシンを彷彿とさせる形状の通称「ommni」コントローラーは、
VR内で歩く、走る、しゃがむ、ジャンプするといったアクションを、
プレイヤーが現実に動くことで可能にするまったく新しい歩行型のコントローラーで、
2013年のKickstarterで110万ドル(約1.3億円)を集めたことでも知られています。
ランニングマシンからヒントを得たこのデバイスは、今後のVR上の移動方法の基礎となりつつあります。

「味覚」で仮想体験する

roripop

おそらく次に立ちはだかる壁として開発者を悩ませるのは「味覚」デバイスの開発と考えられます。

シンガポール国立大学のニメーシャ・ラナシンハ教授が率いる研究チームが、
装置の先に付いた電極で味を再現する“デジタルあめ玉(Digital Lollipop)”の開発を進めています。
舌に温度変化と電流変化による刺激を与えることで、脳に「仮想的な味覚」を発生させ、
甘味、塩味、苦味、酸味を感じさせることに成功しており、さらに多くの味覚を再現することを目指して研究を進めています。
この技術を応用し、VRの周辺機器として組み込むことにより仮想現実での「試食会」が将来可能になることでしょう。




”VR”という言葉を聴いた時どのような光景が浮かび上がりますか?

ここまで読んだ方々の脳裏には
「未来的なデザインをしたゴーグル」を装着するだけではなく、「専用の吸引機」を鼻に着け、「電気を放出する飴玉」を口の中に入れつつ、
「円状のルームランナー」の上で足を動かして歩く動作をする自分の姿が映ったことでしょう。

一見、想像してみるとおかしな格好に見えてしまいますが、全ての新しく生み出されるモノのほとんどは、
意外性を溢れ出させながら生まれてくるものなので、この姿に違和感を覚えたということはとても喜ばしいことなのです。

VR機器も何十年後ともなると現在のスマートフォンのような小さな端末にこれらの技術は一つに統一され、
より私たちの生活の一部になる「無くてはならないもの」になっていくことでしょう。
その為にVR開発者たちは、必ず意外性を感じる画期的なアイデアをこれからも生み出し続けていくのです。

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