目次

    UXとUIって、何が違う?

    まず前提として整理しておきたいのが、UXとUIの関係。

    UI — User Interface

    ユーザーが直接触れる画面・操作部分。ボタン、色、レイアウトなど。

    UX — User Experience

    ユーザーがサービスや製品に触れる全体の体験。使う前・中・後すべてを含む。

    UX(体験全体)

    リサーチ・情報設計・感情導線・信頼設計…

    UI(画面・操作)がここに含まれます。

    つまり UIはUXの一部。 UIを変えることはUXを変えることだけど、UIだけ直してもUX全体が悪ければユーザーは満足しないという事です。

    大事なのは「何を変えたか」より「なぜ変えたか」。その根拠がUX視点になっているかどうかが、今回意識したポイントでした。



    案件01

    背景:結婚を本気で考えているユーザー向けのマッチングアプリ。WFをUX視点でみたときに、デザインでは改善した点です。

    ①「希望条件にマッチ」タグを削除

    「詳細条件で検索する」と機能が重複していたので、同じ機能への入口が2つあると、ユーザーはどちらを使うか迷う。迷わせないために、選択肢を減らしました。

    選択肢の最小化・一貫性の原則

    ②趣味タグをカードから削除した

    「本気で結婚したい」というサービスのコンセプトを考えると、趣味より年収・職業・居住地など結婚に直結する情報を優先すべきだと判断し、ユーザーの目的に合わせて情報を絞ることが、体験の質を上げると考えました。

    ユーザー目的に合った情報設計

    ③タブナビゲーションを追加

    WFではクイック検索タグで切り替える設計でしたが、「今自分がどの一覧を見ているか」が伝わりにくいと感じ、タブにすることで現在地が明確になりました。

    現在地の明示・視覚的フィードバック

    【番外】PCホバープレビューを提案した(実装は見送りになりましたが、、。)

    マッチング相手を探す行動は本質的に「比較・ふるいわけ」です。「クリック→確認→戻る」を繰り返すのはユーザーにとって大きな負担になると考え、ホバーで基本情報をその場で見せることで、遷移コストをゼロにできると提案しました。工数の都合で見送りになりましたが、ユーザーの操作コストを減らすという発想はUXの基本だと思っています。

    操作コストの最小化・段階的情報開示


    案件02

    背景:AIを使ったGEOスコア診断サービスのLP。WFをUX視点でみたときに、デザインでは改善した点です。

    ①FVのCTAを1アクションに整理した

    WFではボタンとURL入力が別々に並んでいましたが、「URL入力→診断ボタン」の1セットに整理しました。ユーザーに求めるアクションが明確になるほど、CVまでの摩擦が減ると考えました。

    CV導線・摩擦の最小化

    ②ナビゲーションを5項目から3項目に絞った

    LPはユーザーをCVに向かわせる場所です。ナビに多くの項目を並べると、ユーザーがLP内を回遊して離脱するリスクが高まるため、必要最小限に絞り、視線をCTAに集中させた。

    LP離脱防止・導線設計

    ③「GEOとは?」に3Dイラストで世界観を持たせた ※どちらかとういうとUIより

    GEOはまだ馴染みのない概念だと思います。テキストだけで説明しようとすると理解コストが高くなりますが、ビジュアルで世界観を補完することで、読む前に「なんとなくわかる」状態を作れたと思います。

    ビジュアルコミュニケーション・理解コストの軽減


    案件03

    背景:エンジニア紹介サイトWFをUX視点でみたときに、デザインでは改善した点です。

    ①「何をつくりたいですか?」を削除した

    ユーザーはサイトに「答え」を求めてきます。最初に問いかけられると、考えるコストが発生して離脱につながりやすいと思い削除しました。

    認知負荷の軽減

    ②12項目をカテゴリーで分けた

    人が一度に処理できる情報量には限界がある(ミラーの法則:7±2)。12項目を並列で並べると「何を見ればいいかわからない」状態になります。カテゴリーでまとめることで、ユーザーが自分に関係ある情報へたどり着きやすくなりました。

    情報設計(IA)・ミラーの法則


    3件を通じて感じたこと

    3件やってみて、共通して意識していたことが見えてきました。

    「ユーザーに考えさせない」

    これに尽きる気がします。

    情報を削る、選択肢を減らす、視覚で補う。やっていることはシンプルだけど、その判断の裏に「このユーザーはここで何を考えるか」「何に迷うか」という視点があるかどうかで、デザインの質がまったく変わってくると思いました。

    「なんとなくこっちの方がいい」から「このユーザーにとってこちらの方がいい、なぜなら〇〇だから」へ。

    UXを意識するだけで、同じ画面を見ても判断の根拠が変わりました。それが今期一番の学びでした。


    参考にしたUXの考え方

    • 認知負荷の軽減:ユーザーに考えさせる量を減らす
    • ミラーの法則:人が一度に処理できる情報は7±2個
    • 社会的証明:他者の存在が信頼形成を助ける
    • 段階的情報開示(プログレッシブディスクロージャー):必要なタイミングで必要な情報だけ見せる
    • フィッツの法則:操作コストを下げることでアクションを促す

    読んでくれてありがとうございます。同じように「UXって何から始めればいいんだろう」と思っている人の参考に少しでもなれば嬉しいです。

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