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    筆者のプロフィール

    30代前半の独身男性。昔からアニメが大好きで毎クール10作品程度アニメを鑑賞している。
    好きな作品は、「カードキャプターさくら」、「コードギアス」、「かくりよの宿飯」、「ソードアートオンライン」、「魔法使いの嫁」、「本好きの下剋上」etc...
    アイドル系の作品は「アイドルマスター(無印)」「アイドルマスターシンデレラガールズ」が好きだが、男性アイドルもの「うたのプリンスさまっ」を流し見する程度でハマることはなかった。

    2018年に冬アニメとしてアイドリッシュセブン(以降アイナナ)が放送されると知り、流し見してみたところ、1話から輝く彼らの姿と同時に、数々の伏線からなる只ならぬほの暗さを感じ取り、「これはただのアイドル作品ではない!!」と視聴を継続したところ、先が気になりゲームに手を出し挙句の果てにはライブに行って号泣するまでに至った。

    1.作品の概要(あらすじ)

    小規模芸能事務所の「小鳥遊プロダクション(以降小鳥遊プロという)」が会社の命運をかけて新たに男性アイドルグループを作ることを計画。社長である「小鳥遊 音晴(たかなし おとはる)」は娘の「小鳥遊 紡(たかなし つむぎ)」をマネージャーとし、音晴がスカウト等で選んだ7人(七瀬 陸(ななせ りく)和泉 一織(いずみ いおり)二階堂 大和(にかいどう やまと)和泉 三月(いずみ みつき)四葉 環(よつば たまき)逢坂 壮五(おうさか そうご)六弥 ナギ(ろくや なぎ))を「IDLiSH7」として活動していくストーリー。
    (ゲーム・アニメ共に共通のストーリー)
    特筆すべき点は、楽曲とストーリーの結びつき、裏方の描写、数多ある伏線を華麗に回収していく点だ。他の作品が単にゲームの要素やキャラクターソング的な要素で登場するのに対して、アイナナではその曲が出来上がる背景であったり、ストーリーのどのタイミングでリリースされたかなどが詳細に描かれている。

    挙句、歌詞の中にストーリーの核心に迫る暗号まで残されているといった凝りようである。

    裏方の描写については、マネージャーだけでなく、ディレクターや作詞家、作曲家、演出家、司会者等が描かれている。彼らを描くことでアイドル達の活動には様々な人たちの関わりや協力が不可欠であることを強く印象付けられる。

    伏線回収の華麗さについては、ぜひ、作品を見ていただきたい。第一章(アニメでいう1話)だけで膨大な伏線が張り巡らされている。ネタバレは避けようと思う。
    アイドリッシュセブンの集合イラスト

    2.競合調査

    当時、直接の競合は「アイドルマスター SideM(以降SideM)」「あんさんぶるスターズ!(以降あんスタ)」「うたの☆プリンスさまっ(以降うた☆プリ)」だろうか。
    SideMやあんスタはキャラクターの数が多いのが特徴。うた☆プリは歴史が長く根強い人気コンテンツになった。キャラ数が多いことはユーザーに対しての選択肢を提供できるという利点はあるが、キャラの掘り下げや作りこみ、差別化が難しいという点があげられる。対してうた☆プリは少しずつキャラが増えたものの、20人強である。長く愛されるためには「選択と集中」が必要とのことだろうか。

    声優に対して目を向けると、SideMやあんスタが新人声優や舞台俳優も起用する一方で、うた☆プリはある程度名のある声優を起用しているのもその特徴だ。

    シナリオについてだが、うた☆プリは乙女ゲームの特性上、ルートが分かれているため、読了までに時間がかかる。SideMはキャラができて設定が後から付け足されていくという手法(雑誌やイベント等を見て掘り下げしていく)であんスタはメインストーリーがあり、サブのストーリーが付随する形。
    これらを踏まえアイナナは、キャラクターの数を限定し、知名度のある声優を起用し、メインストーリーの中でキャラクター各々を掘り下げていくという手法になったと思われる。
    ※ただし、あんスタとアイナナはほとんど同期の作品であることに留意。

    3.運営側を人格化

    運営は通常「作品名 公式」「〇〇学園」「作品名 実行委員会」等で公式SNSや、Youtubeチャンネルを開設することが一般的だ。
    アイナナの場合は、小鳥遊プロ所属の事務員「大神 万理(おおがみ ばんり)」が運営していることになっている。そのため、思わぬトラブルなどが発生したときは「万理さん頑張って!」などと応援のコメントが寄せられることもしばしば。
    運営側を擬人化して親しみを持ってもらえるようにしている点も見事だ。

    4.商品力の向上

    アイナナは既に述べた通り、キャラクター一人ひとりの掘り下げや作りこみがとても丁寧に作られているため、それだけでもキャラ自身やアイナナブランド自体のイメージ向上に寄与している。 それだけにとどまらず、運営側もキャラクターを「アイドル(演者)」ととらえていることでキャラクターに命を吹き込んでいる。

    タイアップやコラボをする際には必ず相手方の企業の発信も「IDLiSH7の七瀬 陸さんにアンバサダーになっていただいた」TRIGGER(トリガー)の3人に就任いただいた」等とするように統一しており、運営側の発信も同様である。また、TRIGGER、Re:vale(リバーレ)ŹOOĻ(ズール)においては「アイドリッシュセブン」という言葉はクレジットでしか使わず、あくまでグループごとの名義で登場している点も評価できる点である。 ※各グループが所属するプロダクションが違うというストーリーで互いがライバルであるという設定が如実に反映されている部分 アイドリッシュセブンのアイドル達

    5.並外れた訴求力

    アイナナは訴求力がすごいのである。特に七瀬 陸の訴求力は筆舌に尽くしがたい。以下の動画をご覧いただきたい。
    お判りいただけただろうか…天真爛漫な彼の底知れぬ魅力を…私は別段、彼が最推しというわけではない。同様に他のアイナナオタクも七瀬 陸のオタクではなくとも彼が嫌いだという人は本当にわずかだと思う。
    これは、彼が「子供や動物の様に誰にでも受け入れられて自然と好かれる存在」であるためである。驚くべきことにこれは、作品の中でもマーケティングの手法として描かれており、分析されているのだ。
    これだけではなく、各キャラクターにそれぞれ危機やトラブルがあり、ストーリーを追うと心を掴んで離さない訴求力が確かに存在するのだ。

    6.弱み

    アイナナの弱みは、強みでもあったキャラ数を限定させたことと、精緻なストーリーを6部まで展開して物語がいったん終了している点である。

    人気に後押しされ続編をつぎ足しで行った作品は基本的に失速する傾向がある。これは当初のシリーズ程、綿密にストーリーや方向性を練り切れていないことによるものだ。
    アイナナの続きを見たい気持ちはあるが、それが従来のレベル感かつ、キャラを増やしたいだけのストーリーにならないことが成功の鍵だと思われる。
    (アイナナは”7”の数字を大切にしているため、6部で終わっていることに強烈な違和感を覚える)

    7.まとめ

    冒頭、ライブで泣いたと記述したが、それは「感動と同時に悔しさと寂しさと切なさが複雑に入り混じった感情」によるものだ。
    とにかく、アニメからでもぜひ見てほしい。声優が好きな方、アイドルが好きな方、重層感のあるストーリーが好きな方、イケメンが好きな方、約80億人のエブリワン...とにかく体験してほしい。
    アイナナ公式サイト誘導バナー
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