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ロレックスからトイレットペーパーまで販売の売り上げの仕組み
ドンキホーテの1店舗あたりのアイテム数は4万~6万点。大型店MEGAドンキホーテなら4万~10万点。
コンビニエンスストアの3000アイテムと比べると13倍以上にもなる。
これは大型スーパーとも負けない品ぞろえだが
スーパーは苦戦を強いられているのに、ドンキホーテは増収増益を続ける。
そこにはスポット仕入れと呼ばれる非定期的な仕入れ品がり、
実に売上高の3~4割を占めるがこれは
仕入れ価格が安いために、定期仕入品よりも粗利益が多くとれる商品である。
定番品とともに、スポット商品を買ってもらうことで、
トータルとして粗利益を確保する戦略である。
そのため「いつの間にか高粗利益商品を買わせる」しかけとして現在は作動している。
ドンキホーテの店内回遊の仕組み
ドンキホーテの店内はお客を楽しませる仕組みに溢れている。
たとえば入り口から店内を眺めてみると、
手前の棚は低く、奥まで見渡せ、視線の先には「目玉商品」が置かれています。
お客が目当てにしてきた商品を、最も奥に配置する。
それによってお客は店内の奥まで入り込むことになり、
動線が伸びる、さらに滞在時間も延びる。
すると商品を手に取ってもらう機会が増えますし、売り上げの伸びが期待できます。
ドン・キホーテは、1つのフロアで必需品を配置するというよりも、
食品を2階、あるいは地下に持っていくことで、ビル全体としての動線を伸ばしている。
また、訪日外国人に対して、高額商品を最上階に配置したり、
子ども用のおもちゃ類を上層階に配置したりしています。
これは、そこから、「パラシューティング」という各階への立ち寄りを期待したものです。
ドンキの代名詞「圧縮陳列」
ドン・キホーテでは、訴求性の高い商品をうまく配置しています。
ただいくら陳列を工夫しても、死角となってしまうケースがあります。
ドン・キホーテの陳列でうまいのは、曲がり角や角度があります(1-2)。
これはお客の進行方向を広げる役割とともに、
直角に並べた棚の陳列への視野角を広げる役割を果たしています。
こうすることで、商品に目が留まるタイミングが増え、
お客からすると思いもしなかった「ついで買い」を誘発します。
さらに、陳列棚が商品レイアウト上、3つあったとします。
通常ならば、(1-3)のように陳列棚を配置するでしょう。
しかし、ドン・キホーテは(1-4)のように配置します。
商品を入れて陳列する通称「ギャツビー什器」で、来店客の注意を引きつけたあとに、
奥の棚から、前の棚、手短な棚、と商品を広く目に入れていくような取り組みです。
現代では選択肢が多すぎるため、
消費者としても情報過多のなかで商品を選ぶのに迷ってしまうものです。
その「推薦商品」がよかったら、その後も店舗のファンになるでしょう。
そして、それが悪い印象を残せば、お客は去っていきます。
商品は仕入れた時点でメッセージ。
お客にとってみると、たくさん仕入れられている商品は、売れている商品だなと思いますし
「価格が大きく書かれているものは、自信があるんだな」と来店客は思います。
反対に、目立っていない商品は、来店客にとって存在しない商品です。
ドン・キホーテが面白いのは、その目玉商品でメッセージを発しつつ
あくまで他商品の選択肢を減らさない点にあります。
選択肢が多いと選べない、と言いました。
しかし、ドン・キホーテは目玉商品を提示しつつ、
その他無数の商品群に没入させ、買い物の愉悦を演出しています。
ドン・キホーテがお客を魅了し続け、増収増益を続けているのは、
この「買い物の愉悦」を作り出すことを徹底して追求しているからなのです。
まとめ
物事には沢山のルールや理論があります。
新しいものを生み出すには時に型を使い時に型は使わない。
しっかり適材適所のルールや型を使い
時代についていくように私もなりたいと考えています。
一部引用記事by東洋経済ONLINE